2013年7月アーカイブ

PAACニュース136号:遺伝-背部問題の鍵となる要因

臀部の疼痛を訴えている61歳の女性患者の詳細な病歴聴取の後で、彼女に徹底的な生体力学的な検査の重要性について説明した。ローラースケート、スキー、ハイキング等の活動を行う非常に活動的な人で、今まで構造的な検査を受けたことの無い場合には特に重要であると説明した。

 我々は、完成された下肢検査から検査を始める。足の開き具合、(後方から見て)アキレス腱の捩れ、足の回内・回外、Q角の増大や減少を観察する。この患者には、両側性の回内があり、両側でQ角が減少していた。腰仙部と頸椎の可動域には制限や疼痛は無かった。頸椎圧縮は陰性であった。頸椎、胸椎、腰仙部の触診では疼痛や痙攣はみられなかった。左梨状筋の他に両側の中臀筋にトリガー・ポイントの圧痛がみられた。ゲンズレン・テストは左側で陽性、toe-in(下肢内旋)テストで左右差は無く、腰椎全体に圧痛があり、腰仙部に圧縮がみられた。





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PAACニュース136号:診療業務における健康:線維筋痛症

線維筋痛症には、圧痛点と呼ばれている様々な部位での触診痛と広範な部位での慢性的な疼くような疼痛という特徴がある。特殊な基準によって識別される線維筋痛症を認識するとしないに拘らず、重症度や患者の疼痛の頑固さによって、医原性だとして患者支援グループ、弁護士、メディカル医療の中にいる協力者から未だに訴えられることがある。線維筋痛症の発生率は、2~3.3%の間である。線維筋痛症と診断される患者の85~90%は女性である。

症状

 線維筋痛症の最も一般的、特徴的な症状は、全身の疼痛、強張り、疲労、睡眠障害である。関連症状には過敏性腸症候群、下肢静止不能症候群がある。患者の多くは「何処もかしこも痛い」と訴え、過去に結果として心気症と診断された経験を持っている。典型的なものでは、運動や驚かされると症状が悪化する。患者が隠れた怒り、恨み、あるいはうつを伴った虐待歴を訴えることも多い。

臨床所見

 線維筋痛症患者の最も重要な所見は、多くの圧痛点の存在である。(ドクターの)爪が蒼白になるまで、圧痛点への垂直方向の圧迫を徐々に強めていく。

 過剰な圧を加えてはならない。患者が顔をしかめる、あるいは身を引くのを観察しなければならない。線維筋痛患者は非常に敏感なので、優しく扱わなければない。

 線維筋痛症は、その特徴的な症状や圧痛点の多さから容易かつ確実に診断されることがある。





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PAACニュース136号:線維筋痛症の謎

 (Growersが線維筋痛症を炎症状態として結合組織炎と呼んだ)1904年よりずっと以前から、医学は線維筋痛症と呼ばれる難治性の慢性痛症候群を知ってはいたが、合衆国リウマチ学会がその最初の明確な診断上の定義を発表したのは1990年であった。実際には四半世紀前に、今では線維筋痛症の中心的な要素である"圧痛点"について、エジンバラの医師が記述した。1976年、この症候群の患者に炎症が発見できなかったことを科学者が認識したにも拘わらず、線維筋痛症のという名称が"結合組織炎"という誤解を招きやすい言葉に置き換えられてしまった。

 しかし初めて本症が記述されてから100年、その最近の名称が与えられてから殆ど30年、そしてこれに診断上の特徴づけが行われてから15年が経過しても、線維筋痛症という名称は理解しにくいままである。合衆国線維筋痛症協会(NFA)によると、3~6%のアメリカ人に線維筋痛症症候群(FMS)がみられるが、本疾患の隠れた病因については謎のままである。本症の診断を行うことでさえ困難だが、NFAは、FMS患者を正確に診断するには最長で4年かかる事があると報告している。

 当初、合衆国リウマチ学会が線維筋痛症の診断基準を以下のように定めた。

◆最低でも3ヶ月間に及ぶ四肢全ての広範な疼痛

◆18ヶ所の特有の圧痛点に圧を加えた時に最低でも11ヶ所の圧痛や疼痛がある

  これらの18ヶ所の"圧痛点"の部位は、頸部、肩、胸部、臀部、膝、肘の部位に集中している。これらの部位は:

◆後頭下筋群が付着している左右どちら側かで、頸部kら肩へと走行する筋(僧帽筋上部)の中心点

◆身体のさゆうどちら側かで、肩甲骨上縁に沿って走行している棘上筋の起始部:

◆身体の左右どちら側かの肘の外側で、突起(外側上顆)の直下部

◆左右どちら側かの大きな臀筋の部位、中臀筋の前方で臀溝の上外側部:

◆左右どちら側かの股関節の大きな隆起(大転子?)の直下:

◆左右どちらか側かの膝関節の内側直上部の脂肪の豊富な部位

(以下省略)





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PAACニュース135号:サブラクセーションとマルゲーヌ骨折のある腰痛患者のカイロプラクティック治療

概観

目的:骨盤骨折とそれに伴う複数の脊柱分節のサブラクセーションがある患者のカイロプラクティック治療について述べる。

臨床的な特徴:23歳の男性患者は、最初、階段からの転落による骨盤骨折のために入院した。入院後、この患者は、下肢症状を伴う酷い腰痛を訴えてカイロプラクティック治療を開始した。また彼は、頸部痛と後頭部痛も訴えていた。この患者は、両側のアキレス腱の深部腱反射の欠如とともに、幾つかの整形外科検査で陽性を示した。レントゲン前後像によって、左の上下の恥骨枝の非癒合骨折が明らかになった。これはタイプ1のマルゲーヌ骨折と記録された。左寛骨(即ち骨折-サブラクセーションの部位)、腰椎、胸椎、頸椎にサブラクセーションが発見された。

治療と結果:この患者は、特定部位コンタクトの素早く振幅の小さなアジャストメントを椎骨と仙腸関節のサブラクセーションの部位に受けた。治療に対する反応は良好で、疼痛の大幅な減少がみられた。最初の治療から3ヶ月以内に、この患者は通常の職務に復帰した。

結論:上記の障害を蒙った患者はカイロプラクティック治療によって恩恵を得られるだろうという指標はある。これらのタイプの患者の場合、ドクターは、生体力学的な安定性、血管の安定性、アジャストメントの制限の問題に慎重な注意を払わなければならない。(以下省略)





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PAACニュース135号:腰痛患者に対するマニュピレーション後の体重支持と腸骨稜の対称性の即座の改善

摘要

背景:腰痛患者の疼痛の軽減と機能回復には脊柱マニュピレーションが効果的であるとする適当な文献証拠はあるが、マニュピレーションが作用するメカニズムを立証するような文献証拠は数少ない。

目的:マニュピレーション後に腸骨稜や体重支持の対称性が改善するのか否か、そして腸骨稜や体重支持の改善が腰痛患者の疼痛の軽減や機能改善と関連しているのか否かを確定する。

計画:単一グループの被検者に計測を繰り返す。

方法:慢性あるいは急性の腰痛の治療のために脊柱専門センターを訪れた一連の30人の患者(平均年齢40歳±13)は、今回の研究に参加し、脊柱マニュピレーションを受けることになった。患者は、疼痛や機能に関する一連の自己申告制の計測表を完成させた。そして腸骨稜や体重支持の対称性の判定を含んだ標準的な身体検査を受けた。患者達は、標準的なマニュピレーション治療を受けた、そしてブラインド状態の検者がマニュピレーション直後とその3~4日後に追跡調査を行った。グループ内での変化を明確にするためにペアード検定を行い、ピアソンの積率相関係数を計算して、腸骨稜や体重支持の対称性と疼痛や機能の改善との関係を明確にした。腸骨稜や体重支持の対称性の変化と疼痛や機能の変化と関連性が基準線の結果計測によって混同される可能性を制御するために、あらゆる重要な相関関係に関して同時の線形回帰を行った。部分的なF検定を行って、追加的な被説明変数が重要か否かを決定した。

結果:マニュピレーション後、腰痛患者の腸骨稜と体重支持の対称性に大きな改善がみられた(P<.001)。体重支持の対称性の改善は、マニュピレーションの3~4日後の患者の自己申告制の疼痛レベルの改善と関連していた(t=.5、P=.007)。体重支持の対称性と疼痛の基準線レベルを対照した後に、体重支持の対称性の変化に関して最終的な疼痛スコアを回帰させた。体重支持の対称性に関する変化を追加することで、3~4日後の追跡調査の際の患者の疼痛レベルの可変性における10%の追加的な増加が明らかになった(P=.01)。マニュピレーションの3~4日後の腸骨稜や体重支持の対称性と、Oswestory の身体障害の質問表によって決定されるような機能の改善との間には関連性は見られなかった。

結論:腸骨稜や体重支持の対称性は、脊柱マニュピレーション後に即座に改善した。体重支持の対称性の改善は、疼痛の基準線レベルを対照した後ですら、自己申告制の患者の疼痛レベルの改善と関連していた。腸骨稜や体重支持の対称性の改善は、機能の変化とは関連してはいなかった。今回の研究結果から、腰痛患者の疼痛や機能の改善に対して、マニュピレーションがどのように機能するのかを解明するための初期データが得られる。





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