PAACニュース167号:テンジクネズミの膝関節の固定による脊髄運動神経ニューロンの退行変性

概観
目的:今回の研究の目的は、成体テンジクネズミの片側の膝関節を固定して、脊髄の運動ニューロンの進行性の退行変性が膝関節活動の減衰の結果であるという仮説を検証するというものである。
方法:全部で32匹の成体テンジクネズミを使い、膝関節の固定期間に基づいて8つのグループに分けた。脊髄のニューロンを検査するために、ニッスル(Nissl)の光学顕微鏡検査、一酸化窒素合成酵素免疫組織化学法、西洋ワサビ・ペルオキシダーゼ、ファスト・ブルーを実行した。ニューロンと軸索を検証するために、電子顕微鏡検査も行った。
結果:様々な期間の膝関節の固定によって、運動ニューロンの退行変性の様々な特徴が観察された。固有の特徴としては、障害を受けた運動ニューロンにおける一酸化窒素合成酵素の発現の漸増と超微形態的な変化があるが、これには細胞小器官の減少、核膜の湾入(窪み)、細胞膜の中のクロマチンの小さな凝集塊がある。また末梢神経(大腿神経)を観察する事で、膝関節の筋に分布している幾つかの軸索での脱髄変性も明らかになった。興味深い事に、運動ニューロンの退行変性と脱髄は、膝関節の固定を除去して、膝関節の動きが回復する事で元に戻った。これらの所見は、カイロプラクティック・サブラクセーション複合体といった脊椎機能障害のモデルについての将来に向けての発展を支持するものだろう。
結論:今回の研究における脊髄と軸索の運動ニューロンの退行変性は、膝関節固定の結果であると結論を下すものである。標的組織活動の減少による運動ニューロンの一酸化窒素の媒介による酸化的ストレス・レベルの上昇は、テンジクネズミの成熟した脊髄の運動ニューロンの退行変性のメカニズムの一因となるだろう。
検索キーワード:膝関節;固定;運動ニューロン;逆行性の退行変性;一酸化窒素合成酵素;顕微鏡検査;カイロプラクティック

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://blog.chiropractic-laboratory.com/mt-tb.cgi/228

コメントする

2018年6月

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

このブログ記事について

このページは、栗原カイロプラクティック研究所が2018年5月 4日 11:50に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「本当にご無沙汰しておりました。」です。

次のブログ記事は「PAACニュース167号:筋筋膜系起因の慢性的な肩痛:虚血性圧迫療法を用いた無作為臨床試験」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。